PR 屋根裏の編集後記(Column)

【リネアの観測録 Vol.3】電脳の引きこもり聖女と、現実(クソゲー)の歩き方

……ヴゥゥゥゥン……。

重低音のファンの音と、無機質な機械の熱気。
華やかなアンティークが並ぶ店内とも、香ばしい匂いのするキッチンとも違う、GRAVITYの「深淵」へようこそ。

散乱したポテトチップスの袋に、積み上げられたエナジードリンクの空き缶。
本日の観測対象は、この世界の「バグ」を修正し続ける私たちの守護者……いえ、(自称)没データの管理人さんに会いに行きます。

GRAVITYの技術担当(CTO):ネロ

リネア
ネロちゃん、入ってもいいかしら?
……とりあえず、プロフィールだけ先に紹介しておくわね。
名前 ネロ (Nero) / 通称:ネロ・グリッチ
CVイメージ 沢城みゆき(通常:やる気ゼロ / 覚醒:女神級)
役職 技術担当(CTO)/ 没データ管理人
特徴 分厚いグルグルメガネと、身体を覆う大きすぎるパーカー。
「現実はクソゲー」が口癖の重度ゲーマー。

部屋の奥、青白く光る複数のモニターの前。
高級なゲーミングチェアの上で小さく丸まっている彼女の姿がありました。

対談:ブルーライトの海に沈んで

私が差し入れた「特製・高カカオチョコレート」の包み紙の音に、パーカーのフードがピクリと反応しました。
ネロちゃんは、だるそうに椅子を回転させてこちらを向きます。

ネロ
……ん。何、リネア。
アタシ今、レイドバトルの待機中なんだけど。
……チョコ? 置いといて。
リネア
相変わらずね。ここで毎日、何をしているの?
リラ店長は「あいつは電気代の無駄遣い係だ」なんて言っていたけれど。

ネロちゃんは深いため息をつき、メガネの位置を指で押し上げました。

ネロ
はぁ……あの守銭奴チビ店長め。
アタシはね、「クソゲー(現実)」の最適化をしてやってんの。
リラさんが外から持ち込む得体の知れないガラクタ……もとい「商品」のデータ変換とか、アンタたちの活動ログのバグ取りとか。
ここは世界の掃き溜めだよ……感謝してほしいくらいだね。

なぜ、引きこもりが「野外活動」を支援するのか

リネア
そういえば、このブログのデザインやシステムを作ったのもネロちゃんよね?
外に出るのが嫌いなのに、どうして「野外活動部」には協力してくれるの?

彼女はエナジードリンクのプルタブをプシュッと開け、モニターの向こうにある「外の景色」の画像を見つめました。

ネロ
……勘違いしないでよね。
アタシは外が嫌いなだけ。でも、外の「グラフィック(解像度)」だけは認めてる。
アンタとかリョウリみたいな能天気なプレイヤーが、物理演算のバグでゲームオーバー(遭難)にならないように、ルート計算くらいはしてやるって話。

言い方は冷たいですが、彼女が組んでくれたシステムは、いつも私たちを危険から守るように設計されています。
その不器用な優しさに、私は少しだけ微笑んでしまいました。

読者の皆様へ:深淵からのメッセージ

リネア
最後に、画面の向こうにいる読者の皆さんへ一言もらえるかしら?
ネロ
……あー、ハイハイ。読者の皆様、こんにちは(棒読み)。
ま、せいぜいバグだらけの現実で、MP切れしないように頑張りなよ。

彼女はボリボリと、私が持ってきたチョコを齧りました。
すると一瞬、分厚いメガネの奥の瞳が、見たこともないほど澄んだ光を宿した気がしました。

ネロ
……もし疲れて動けなくなったら、いつでもここに来て、アタシと一緒にログアウトしなよ。
人間をダメにするクッション、もう一個あるから。
……悪いようには、しないよ。

編集後記:観測を終えて

ふとした瞬間に彼女が見せた、慈愛に満ちたような表情。
それは、モニターのブルーライトのせいだけではない気がします。

「現実はクソゲー」と吐き捨てながらも、誰よりもこの世界の平穏を願っている。
彼女は、この薄暗い部屋から私たちを見守る、不器用な聖女様なのかもしれません。

さて、次回はいよいよ最終回。
いつも屋根裏の書庫で静かに本を閉じ、全ての物語を編み上げている「あのミステリアスな女性」の元へ向かいます。
……私、彼女とは一番長く一緒にいるはずなのに、改まって話すのは少し緊張します。

それでは、また次回の観測録で。
物語は、まだ始まったばかりよ。

Biblio-Glitch:ライフ(現実)攻略ログ
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