PR テラ・ロジカ観測録(Observation)

【日常観測】栃木の黄色い甘い罠? 『関東・栃木レモン』が奏でる懐かしい音

……静かな午後でした。私たちの拠点である『GRAVITY』は、今、栃木県栃木市の巴波川(うずまがわ)沿いにある、重厚な黒漆喰の蔵を改装した骨董店として、この現実世界にその扉を開いています 。
天窓から差し込む陽光が、古い本棚の背表紙を優しく撫で、思考の海に深く沈み込むのに最適な、凪のような時間だったのです 。

けれど、その静寂は、階段を「ドタドタ」と駆け上がってくる賑やかな音によって、鮮やかに塗り替えられてしまいました 。

リョウリ
リョウリ
「リネアちゃん! 脳みそに糖分足りてないよー! 栃木の『黄色い血液』を輸血しにきたんだよぉぉ!!」

勢いよく扉を開けて入ってきたリョウリちゃんの手には、目が覚めるような鮮やかな黄色のパックが握られていました 。
私の机にドンと置かれたその飲み物は、この落ち着いた蔵の屋根裏部屋には少し刺激が強いような、けれどどこか楽しげな色をしています 。

レモンなきレモンの謎

「レモン牛乳」……。パッケージにはそう書かれています。
けれど、いつの間にか私の影に潜んでいたネロちゃんが、分厚い眼鏡を押し上げながら、そのパッケージを鋭い視線でスキャンし始めました 。

ネロ
「……果汁0%。香料のみ。これは『レモン』ではない。景品表示法スレスレの『レモン色の乳飲料』だね。……バグというか、もはや仕様違うじゃん?」
リョウリ
リョウリ
「そこがいいんじゃない! この『嘘くさいほどの黄色』こそが、栃木県民のソウルカラーなんだからっ!」

果実が入っていないのに、レモンを名乗る飲み物。
……「実体のない名標」。なんだか、とてもミステリアスな響きだわ、と感じてしまうのは、私の職業病かもしれませんね 。

丸メガネをかけ直して、その「音」を聴いてみることにしました。

優しさとノスタルジー

慎重にストローを差して、一口。……その瞬間、予想していた酸味とは全く違う旋律が、口の中で解けていきました 。

  • 酸っぱくありません。……あまい 。
  • レモンの鋭い高音(ソプラノ)ではなく、ホルンのような丸くて優しい中低音
  • 初めて飲むのに、なぜか「ただいま」と言いたくなるような、不思議な懐かしさ。

それは、エテリアの聖域で聴いた風のささやきよりもずっと、テラ・ロジカ(現実世界)の泥臭い、けれど温かな生活の音がする味でした。

リョウリ
リョウリ
「ふふ、でしょ? 姉妹品の『ぶどう』や『いちご』もあるけど、やっぱり基本はこれなんだよぉぉ!」

リョウリちゃんが誇らしげに語る横で、ネロちゃんもいつの間にか自分の分をチューチューと吸っています。
……あら、ネロちゃん、意外と気に入ったのかしら?

黄色い余韻

結局、3人で並んでパックを飲みながら、午後の残りの時間を過ごしました。
騒がしかったはずの部屋には、いつの間にか穏やかな、黄色い余韻が漂っています。

派手な見た目とは裏腹に、とても穏やかで優しい味 。
栃木という街は、こういう不思議な優しさでできているのかもしれません。

私の「テラ・ロジカ観測録」に、また一つ、温かな旋律が加わりました。

……物語は、まだ始まったばかりだわ 。



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